手技療法はマッサージや指圧、柔道整復など人の手を使い身体の不調を解消することを目的とした代替療法です。
日本において、手技療法は古くから行われてきました。指圧やあん摩などリラックス効果があるものから、カイロプラクティックのようにエビデンスを基にしたものまで、その種類は多岐に渡ります。タイ古式マッサージも手技療法の1つで、東南アジア全体で伝統的に継承されています。古くから身体の不調を解消するために用いられる施術として親しまれてきました。
手技療法の種類としてまず挙げられるのが、整体です。身体や関節の歪みを矯正し、筋肉を調節することで不調を解消します。医療機関だけでなく、民間療法においても用いられている施術です。
次に、カイロプラクティックです。脊髄などの歪みを調節する手技療法で、海外でも幅広く活用されています。研究報告などによる再現性が高いことから、カイロプラクティックを取り入れている医療機関は増えています。
足の裏や手のひらを押す手技療法として用いられるのが、リフレクソロジーです。部位を刺激することでリラックス効果を得られます。
芳香療法で用いられるアロマを使ったアロママッサージも人気があります。アロマの香りによるリフレッシュ効果と、マッサージによるリラックス効果が期待できる手技療法です。
以上が代表的な手技療法ですが、いずれも筋肉を刺激し、血流を増加させて新陳代謝を促進する効果があります。新陳代謝の促進は疲労回復につながります。また、リンパの流れがよくなるため、自己治癒力や免疫機能を高める効果も期待できます。
手技療法は、身体の歪みや関節の痛みが見受けられる患者に用いられます。骨格の歪みは腰痛や肩こりなどの原因になります。また、加齢によって変形性関節症になるケースも多く、手技療法によって関節の動きを滑らかにすることで、症状を抑えられます。
さらに、手技療法は自律神経の乱れに対してもアプローチが可能です。マッサージにより交感神経と副交感神経のバランスが整えられ、リラックス効果や疲労回復効果が期待できます。
骨格の歪みや自律神経を整えることで、現代病の1つでもある眼精疲労にも効果があります。他にも、神経伝達が正常化することでホルモンの分泌が活性化し、アトピー性皮膚炎の症状を抑えられます。
このように、手技療法は様々な症状に対してアプローチできる代替医療です。日常的に施術を受ける人も多く、代替医療の中でも特に馴染み深い分野といえます。