代替医療の種類や特徴は多岐に渡ります。ここでは、代表的なものをいくつかピックアップして紹介します。種類によっては、専門学校などで学ばなければなりません。興味のある人は事前に確認しておきましょう。例えば、がん治療で用いられる免疫療法は、効果が証明されたものに関しては保険診療の対象になります。そのため、免疫療法を実施している医療機関に勤める場合、医師だけでなく看護師も専門的な知識を身に付けなければなりません。
免疫機能を向上させ、細菌やウイルスから身体を守る療法です。主に、がん治療に用いられます。人間の体内にはがん細胞を攻撃するT細胞が備わっていますが、免疫機能が低下するとその働きが弱まってしまいます。臨床実験によって治療効果や安全性が証明された免疫療法は保険診療の対象となっており、「免疫チェックポイント阻害薬による治療法」と「エフェクターT細胞療法」の2つが該当します。これは、2020年時点の標準治療として診療ガイドラインにも掲載されています。
東洋で発達した医学で、病気やケガの原因を突き止め、その除去を目的にした治療を行います。患部に直接アプローチする西洋学と異なり、全身を診た上で治療法を判断します。東洋医学において重要な要素となるのが「気・血・水」です。3つの要素のバランスが崩れることで健康が損なわれてしまいますが、その中でも特に重視されるのが「気」です。「気・血・水」の巡りをスムーズにするためには、「肝」「心」「脾」「肺」「腎」の働きが重要になります。
健康を維持するための重要な要素の1つである栄養に対してアプローチする方法です。食事によって摂取する栄養は生命活動の源となり、それに偏りがあれば病気になるリスクが高まります。病気の予防だけでなく、すでに病気と診断された場合でも、食事療法と様々な治療法を組み合わせることで状態の悪化を防げます。食事療法を続けるためには、ストレスを感じないようにする工夫が求められます。また、外食をする場合でも食事療法は可能です。
手技療法は代替医療の中でも古くから親しまれており、日常的にマッサージや指圧などを受けている人もいるでしょう。種類は多岐に渡りますが、いずれも筋肉を刺激し、血流を増加させて新陳代謝を促進する効果があります。また、疲労回復効果や自己治癒力、免疫機能の向上効果も見込めます。あらゆる症状にアプローチできるため、多くの医療機関で取り入れられています。主に、東南アジア全体で伝統的に継承されている点も特徴の1つです。
代替医療の種類は非常に幅広く、それぞれ効果や特徴が異なります。ここでは、その他の代替医療として「解毒療法」「水療法」「温熱・冷却療法」「エネルギー療法」「芸術療法」を紹介します。最近流行っている「サウナ」を活用した解毒療法や、日本にも多く存在する温泉を用いた「温泉療法」など、ユニークなものが存在します。また、ネイティブ・アメリカンの伝統医療をヒントにして開発された「ホットストーンセラピー」などもあります。